流涙
流涙(涙目)でお悩みの方へ:悲しくないのに涙が出るのはなぜ?
「流涙(りゅうるい)」とは、悲しいなどの感情とは関係なく、涙が目に溜まってこぼれ落ちる状態を指します。「涙目」とも呼ばれ、日常生活で不便を感じる方も少なくありません。
原因は大きく分けて2つあります。一つは、ゴミやアレルギーなどで涙の分泌量が過剰になること。もう一つは、涙の通り道(涙道)が狭くなったり詰まったりして、涙がうまく排出されないことです。
涙目になる場合に考えられる原因
涙目は、目の乾燥が引き金になることもあれば、加齢に伴う構造の変化が原因のこともあります。代表的な原因を見ていきましょう。
| 症状とその特徴 | 簡単な説明 | 疑われる主な病気・状態 |
|---|---|---|
鼻涙管閉塞・狭窄
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目から鼻へ涙を排出する管(鼻涙管)が詰まる、または狭くなる状態。加齢で起こりやすく、涙が排出されずに溢れてしまいます。 | 鼻涙管閉塞症 |
ドライアイ
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一見矛盾しているようですが、目が乾いて傷つくと、それを補おうと反射的に質の悪い涙が大量に出ることがあります。 | ドライアイ |
アレルギー性結膜炎
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花粉などのアレルゲンを洗い流そうとして、涙の分泌が過剰になります。強いかゆみを伴うのが特徴です。 | アレルギー性結膜炎 |
角膜異物・角膜びらん
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目にゴミが入ったり、目をこすって傷がついたりすると、異物を洗い流そうとして反射的に大量の涙が出ます。 | 角膜異物、角膜びらん |
受診をお勧めする「涙目」
流涙は生活に不便をもたらします。特に以下のような場合は、治療が必要な状態かもしれませんので、一度ご相談ください。
✓ チェックポイント
(1) 次のような症状の有無を確認する
- ✓ 涙で視界がぼやけて、日常生活に支障がある
- ✓ 目の痛みや強いかゆみを伴う
- ✓ めやにが頻繁に出る
- ✓ まぶたが赤く腫れている
「涙目」は、ただ鬱陶しいだけでなく、目の乾燥や傷、あるいは涙の通り道の詰まりなど、治療が必要な状態のサインです。原因を特定し、点眼治療や涙道の治療を行うことで、不快な症状が改善される可能性があります。
