視界のかすみ

視界のかすみでお悩みの方へ：見え方の変化を見逃さないで

「視界のかすみ」は、物がぼやけて見えたり、すりガラス越しに見ているように感じたりする状態です。単なる目の疲れやドライアイが原因のこともありますが、加齢に伴う病気や、治療が必要な眼科疾患のサインである可能性もあります。

特に「以前より明らかに視力が落ちた」「急にかすむようになった」といった場合は注意が必要です。見え方の変化は、生活の質に大きく影響します。

かすみの原因は、光の通り道である角膜や水晶体、あるいは光を感じる網膜や視神経など、目の様々な部分の異常が考えられます。

症状とその特徴	簡単な説明	疑われる主な病気
白内障・視界全体が霧がかって見える・光がまぶしく感じる・ゆっくりと進行する	目の中でレンズの役割を果たす「水晶体」が、主に加齢によって白く濁る病気です。視力低下の最も多い原因の一つです。	白内障
緑内障・見える範囲（視野）が狭くなる・初期は自覚症状がほぼない・進行すると視力が低下する	眼圧によって視神経が傷つき、視野が少しずつ欠けていく病気。かすみや視力低下を感じる頃には、かなり進行していることも。	緑内障
加齢黄斑変性・視野の中心がゆがむ、暗い・物が小さく見える・視力が低下する	網膜の中心部である「黄斑」に異常が生じ、見たい部分が見えにくくなる病気。欧米では失明原因の第1位です。	加齢黄斑変性
糖尿病網膜症・初期は無症状・進行するとかすみや視力低下・飛蚊症（虫が飛んで見える）	糖尿病の合併症の一つで、網膜の血管が傷つくことで起こります。日本の成人における失明原因の上位を占めています。	糖尿病網膜症

以下のような「急な」症状が現れた場合は、網膜剥離など緊急性の高い病気の可能性があります。すぐに眼科を受診してください。

(1) 次のような症状の有無を確認する

視界のかすみは、単なる老化現象と片付けられがちですが、失明につながる病気の初期症状であることも少なくありません。見え方に少しでも変化を感じたら、それがゆっくりとしたものでも、お気軽に眼科にご相談ください。

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