【せきが3週間以上続く…それ“百日せき”かも?春に流行の注意点】
風邪じゃない?せきが長引いている人が急増中
「風邪は治ったはずなのに、せきだけが続いている…」
「夜になるとせきが止まらず眠れない」
「せきがひどくて会話がつらい」
こんな“せきだけが残る状態、それ“百日せき”かもしれません。
最近、テレビやニュースでも話題になっているように、2025年春は百日せきの報告数が増加傾向にあります。
子どもの病気と思われがちですが、実は大人にも広がる感染症として注意が必要です。
百日せきとは?
百日せきは、「ボルデテラ・パータシス菌」という細菌が原因で起こる急性呼吸器感染症です。
主に空気中の飛沫を通じて感染し、せきが非常に長く続くのが最大の特徴です。
主な症状と経過の特徴
百日せきは、以下の3つの段階に分かれて進行します:
【1】風邪のような初期症状(1〜2週間)
・軽いせき、くしゃみ、微熱など
・この時点では風邪と区別がつきにくい
【2】発作性せきの時期(2〜6週間)
・発作的な激しいせき(夜間に悪化)
・せき込み後にヒューヒューという音(笛声)
・大人では音がなく、ただひたすら長引く乾いたせきが特徴的
【3】回復期(数週間〜数ヶ月)
・せきが徐々に軽くなっていく
・全体で3〜4ヶ月続くケースも
春に百日せきが増える理由とは?
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季節の変わり目で免疫力が低下しやすい
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新学期・職場環境の変化による人との接触機会の増加
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花粉症や風邪との混同で発見が遅れることが多い
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大人はワクチン効果が薄れ、再感染しやすくなる
特に乳幼児や高齢者と接する機会が多い方は要注意です。
百日せきを見逃さないための“せきの受診ポイント”
以下のような症状がある場合、百日せきの可能性も含めて早めに医療機関にご相談ください:
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せきが3週間以上続いている
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発作的な強いせきで体力を消耗している
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咳止めが効かない
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夜間にせきが悪化して眠れない
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周囲にせきの症状がある人がいる
※乳児では重症化しやすく、入院が必要となるケースもあります。
予防するには?ワクチンと日常の対策
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百日せきは定期予防接種(DPTワクチン)で予防可能
ただし、大人ではワクチンの効果が年々低下してくるため、接触予防が重要になります。
日常でできる予防策:
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せきが出る人との距離をとる(飛沫感染予防)
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手洗い・うがい・マスクの着用
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十分な睡眠と栄養で免疫力を保つ
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高齢者・乳幼児と接する前は自身の体調をチェック
静岡市で“せきが長引く”方は一度ご相談を
「風邪じゃないのにせきだけ続く…」
「花粉症かと思っていたけど、治らない…」
そんなときは、百日せきや他の呼吸器感染症の可能性を疑う必要があります。
当院では、症状や経過を丁寧に確認し、必要があれば検査・投薬・紹介など柔軟に対応いたします。
診察で判断いたしますのでまずは受診ください。
医師紹介
静岡ひかり医院 内科担当医師 荻野修平
生活習慣病や栄養相談、オンライン診療にも力を入れています。
「病院に行くほどではないけれど気になる…」という段階から、気軽にご相談いただけます。
日々の体調や生活習慣に関するちょっとした不安も、早めに対応することで大きな病気の予防につながります。オンライン診療にも対応しておりますので、遠方の方もご自宅からご相談・ご予約いただけます。