寒さで血圧・血糖値が上がる理由。内科医が教える冬の健康診断対策
執筆・監修:荻野 修平(医師)
専門分野:予防医学、栄養学、内科全般
冬の健康診断、なぜ数値が上がりやすい?
いよいよ本格的な寒さが近づいてきました。この時期に健康診断を受ける方は、「夏と比べて数値が悪くなった」と感じるかもしれません。
実は、気温が下がる冬は、体の仕組み上、血圧や血糖値が上がりやすい季節です。寒さで血管が収縮したり、運動量が減ったりすることが、生活習慣病の数値に大きな影響を与えます。
今回は、内科医の視点から、冬に数値が上がりやすい医学的な理由と、健診で良い結果を出すための具体的な対策を解説します。
内科医が語る!寒さが数値を押し上げるメカニズム
冬に血圧や血糖値が上がりやすくなる主なメカニズムは以下の通りです。
1.血圧の上昇(血管の収縮):
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寒い環境では、体温を逃がさないように血管が収縮します。これにより血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。特に朝の寒い時間帯や、暖かい場所から急に寒い脱衣所へ移動する際(ヒートショック)に、血圧が急上昇するリスクがあります。
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2.血糖値の上昇(運動量の低下):
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寒くなると外出が億劫になり、運動量が減少します。運動は血糖値を下げる効果があるため、運動不足は血糖コントロールの悪化に直結します。
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3.食生活の変化:
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体を温めようと、高カロリーな鍋物や味の濃い食事、飲酒の機会が増えることも、血糖値や脂質を押し上げる原因となります。
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健診に向けて!今日からできる3つの予防習慣
冬の健康診断で良い結果を出すためには、日々の予防医学が鍵となります。
1.体を内側から温める食事:
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ポイント: 血管を柔軟に保つカリウム(野菜、海藻)や、血液をサラサラにするDHA・EPA(魚)を積極的に摂りましょう。体を温める生姜や唐辛子なども効果的です。
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▶冷えの対策にはこちらもご参考に: 「「冷えは万病のもと」は本当?内科医が教える体の冷えが引き起こす不調と対策」
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2.規則正しい「温活」:
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ポイント: 湯船に浸かる習慣をつけ、体の芯から温めましょう。また、暖かい服装やマフラーなどで首元を冷やさないことが、血圧の急上昇を防ぐ上で大切です。
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3.自宅でできる「ながら運動」:
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ポイント: 外出が難しくても、部屋でストレッチをしたり、テレビを見ながらスクワットをするなど、小さな運動を毎日続けることが、血糖コントロールに役立ちます。
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静岡ひかり医院からのメッセージ

健康診断は、ご自身の体の状態を知り、生活習慣を見直す最高の機会です。数値が悪化する前に、予防的な対策を始めましょう。
もし、健診の結果や日々の血圧・血糖値にご不安がある方は、自己判断せずにご相談ください。
【参考資料】
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日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」:http://www.jpnsh.jp/guideline_shishin.html
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厚生労働省「e-ヘルスネット:高血圧」:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-004.html
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一般社団法人 日本循環器学会「ヒートショックを予防しよう」:https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2016/09/JCS2016_ok.pdf
【免責事項】
このブログ記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状の診断や治療を代替するものではありません。ご自身の体調に不安がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。
