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「熱中症にならないように…」が逆効果?“水の飲みすぎ”で不調になる理由

[2025.07.18]

たくさん水を飲んでいるのに、なぜか体がだるい…

連日の猛暑で、「とにかく水分を摂らないと危ない」と、意識的にたくさんの水を飲んでいる方も多いと思います。
しかし、実は“水の飲みすぎ”が原因で、かえって体調を崩す人が増えているのをご存じでしょうか?

この時期、静岡市内でも「水分を意識して摂っているのに体がだるい」「めまいや吐き気がある」「集中力が落ちる」といった相談が増えており、熱中症とはまた別の“水分摂取の落とし穴”があることが分かってきました。

 

 

「水の飲みすぎ」で起きる“低ナトリウム血症”とは?

人の体液は、ナトリウム(塩分)などの電解質によってバランスが保たれています。
ところが、水だけを大量に飲み続けると、血液中のナトリウム濃度が薄まり、バランスが崩れてしまうのです。これを医学的には「低ナトリウム血症」と呼びます。

特に、以下のような方は注意が必要です:

  • 1日に2リットル以上の水を飲んでいる

  • 汗をかく運動・作業が多い

  • スポーツドリンクではなく水だけを飲んでいる

  • 食欲がなく、塩分をほとんど摂っていない

 

こんな症状が出たら要注意

水の摂取がかえって体調不良の引き金になっている場合、以下のような症状が出ることがあります。

  • 頭がぼーっとする

  • 体がだるい、立ちくらみがある

  • 吐き気や食欲不振

  • 筋肉のけいれん

  • ひどくなると意識障害を起こすことも…

これらは「熱中症かも?」と思われがちですが、実際には水分と電解質のアンバランスが原因となっているケースもあるのです。

 

正しい水分補給のポイント

  1. 「水だけ」ではなく、適度な塩分・ミネラルを
     → スポーツドリンクや経口補水液をうまく活用

  2. がぶ飲みせず、こまめに摂る
     → 一度に大量に飲まず、1回200ml程度を目安に

  3. 食事で塩分をしっかり補う
     → 食欲が落ちていても、塩分のあるおにぎりや味噌汁などは◎

  4. 冷房環境でも汗はかいていることを意識
     → 冷房=汗をかかない=水は不要、ではありません

 

受診の目安と注意点

以下のような場合は、体内の水分・電解質バランスが崩れている可能性があるため、早めの受診をおすすめします。

  • 水分を摂っているのに体調が良くならない

  • 頭痛・吐き気・倦怠感が続く

  • ふらつきや意識がぼんやりする

  • トイレが極端に少ない、もしくは色が薄すぎる

 

このブログの監修医師について

本記事は、静岡市駿河区の内科医・荻野修平 医師(静岡ひかり医院)の監修のもと執筆しています。
当院では、夏の体調不良・脱水症状・食欲不振・めまいなどの内科的なご相談にも幅広く対応しております。

 

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