いびき
いびきが気になる方へ｜それは睡眠の異常かもしれません
「最近いびきがうるさいと家族に言われる」「自分のいびきで目が覚めたことがある」「朝起きても疲れが取れない」――こうしたお悩みを持つ方は少なくありません。
いびきは誰にでも起こり得るものですが、慢性的に続くいびきには、見逃せない病気が隠れていることもあります。
特に、いびきに無呼吸が伴う場合、睡眠時無呼吸症候群（SAS）という疾患の可能性があります。
早めに原因を知り、適切な対策を取ることで、将来的な健康リスクを下げることができます。
いびきの原因と背景
いびきは、睡眠中に空気の通り道（気道）が狭くなり、呼吸の際に周囲の組織が振動することで起こります。
その原因はさまざまです。
- 肥満による首まわりの脂肪の増加
- 仰向け寝で舌が気道を塞ぐ
- 扁桃腺やアデノイドの肥大
- アレルギー性鼻炎などによる鼻づまり
- アルコールや睡眠薬の影響で筋肉がゆるむ
- 骨格や顎の形（小さい顎や下顎後退）
これらの要因が重なることで、いびきが習慣化していきます。
いびきと関連する症状
いびきだけでなく、次のような症状がある場合は特に注意が必要です。
- 睡眠中に呼吸が止まる（無呼吸）
- 何度も目が覚める、トイレに起きる回数が多い
- 朝起きたときの頭痛や口の渇き
- 日中の強い眠気、集中力の低下
- 血圧が高くなった、体重が増えてきた
特に「いびき＋日中の眠気＋高血圧」という組み合わせは、睡眠時無呼吸症候群の典型的な兆候とされています。
いびきの検査と診断
当院では、まず問診で睡眠習慣や生活環境を詳しくお伺いします。
その上で、必要に応じて以下の検査を行います。
- 簡易型睡眠検査（自宅で装着して寝るだけ）
- 血液検査（生活習慣病の併発リスク評価）
- 必要に応じて専門機関での終夜睡眠ポリグラフ検査（PSG）
いびきが睡眠の質にどのように影響しているかを把握することで、最適な対策を考えていきます。
いびきの治療と生活改善
いびきの治療は、原因と重症度に応じて段階的に行います。
- 体重管理（5～10％の減量で改善することも）
- 禁煙やアルコール制限
- 鼻の通りを良くする治療（アレルギー・副鼻腔炎の治療など）
- 横向き寝を習慣づける寝具の工夫
- 軽症の場合はマウスピースの使用
- 重症の場合はCPAP（シーパップ）療法を提携医で導入支援
単なる「うるさい音」ではなく、命に関わるリスクを未然に防ぐためのケアとして捉えることが大切です。
こんな方は一度ご相談ください
- 就寝中に呼吸が止まっていると家族に言われた方
- 朝の疲労感が強く、日中も眠気が取れない方
- 高血圧や糖尿病がある方で、いびきがある方
- 旅行や出張などで他人と寝室を共にするのが不安な方
まとめ
いびきは、自分では気づきにくく、後回しにされがちな問題です。
しかし、その背景にある「呼吸の異常」や「生活習慣病との関係性」に目を向けることで、今後の健康を守るきっかけになります。
静岡市でいびきや睡眠の質に関してお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
当院では、医師が直接お話をうかがい、検査・改善方法をご案内します。