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まだ間に合う!静岡の夏を乗り切る内科医直伝:隠れ脱水の見分け方と正しい水分補給

[2025.08.05]
まだ間に合う!静岡の夏を乗り切る内科医直伝:隠れ脱水の見分け方と正しい水分補給

 

執筆・監修:荻野 修平(医師)

専門分野:内科全般、生活習慣病、予防医療

[荻野医師の詳しいプロフィールはこちら]

 

静岡ひかり医院から地域の皆様へ

今年の夏も、静岡は連日猛暑が続いていますね。熱中症対策は万全ですか? 「自分は大丈夫」と思っていても、実は気づかないうちに体が水分不足に陥っている「隠れ脱水」の危険が潜んでいます。

今回は、静岡ひかり医院の内科医が、隠れ脱水の意外なサインと、夏の健康を守るための正しい水分補給のポイントを、エビデンスに基づき解説します。まだ間に合います。残りの夏を元気に乗り切りましょう。

 

隠れ脱水とは?気づきにくい体のSOSサイン

隠れ脱水とは、体内の水分が不足しているにもかかわらず、喉の渇きなどの自覚症状が少ない状態を指します。特に高齢者の方や、エアコンの効いた室内で過ごすことが多い方は注意が必要です。

 

最新の研究では、脱水が進行する前に現れる微細な兆候に注目が集まっています。世界的な医学論文のデータベースでも、脱水の診断と管理における新しい視点が示されています。

 

具体的なサインとしては、以下のようなものがあります。

 

  • 口の中の乾燥、ネバつき:唾液が少なくなり、口の中が乾いた感じがします。

  • 肌のかさつき、弾力の低下:肌を軽くつまんで離したときに、戻りが遅い場合は水分不足のサインかもしれません。

  • 尿の色が濃い、量が少ない:体の水分が不足すると、尿を濃縮して排出しようとします。

  • 便秘がちになる:便が硬くなり、排便が困難になることがあります。

  • めまい、立ちくらみ、頭痛:軽度の脱水でも血圧が下がり、これらの症状が出ることがあります。

  • だるさ、倦怠感、集中力の低下:体が水分不足になると、全身の機能が低下し、疲労感が強まります。

  • 足のつり(こむら返り):水分だけでなく電解質のバランスが崩れることで起こりやすくなります。

これらのサインに心当たりはありませんか?一つでも当てはまる場合は、隠れ脱水の可能性があります。

 

なぜ静岡の夏は隠れ脱水になりやすい?

静岡は夏になると連日30℃を超える日が続き、湿度も高まるため、体は体温を調節するために多くの汗をかきます。意識して水分を補給しなければ、あっという間に水分不足に陥ってしまいます。特に、室内でエアコンを使っていると汗をかいている自覚が少なくなり、知らず知らずのうちに脱水が進行してしまうことがあります。

 

内科医が教える!正しい水分補給の3つのポイント

では、どのように水分補給をすれば良いのでしょうか?ポイントは「何を」「どれくらい」「どのように」飲むかです。

 

 

1.「何を」飲むか:水・麦茶が基本、状況に応じて経口補水液も

    • 普段の水分補給には、カフェインを含まない水や麦茶が最適です。利尿作用のあるコーヒーや緑茶、糖分が多く含まれる清涼飲料水は、水分補給には不向きな場合があります。

    • 大量に汗をかいた時や、下痢・嘔吐など体調が悪い時は、水だけでなく塩分や糖分も失われているため、経口補水液の利用を検討しましょう。

 

スポーツドリンクと経口補水液、どちらが効果的?内科医が解説

 

2.「どれくらい」飲むか:喉が渇く前にこまめに少量ずつ

    • 成人で1日あたり1.5~2リットルを目安に、コップ1杯(150~200ml)程度を喉が渇く前にこまめに摂ることが重要です。

    • 起床時、入浴前後、就寝前、運動前後など、水分が失われやすいタイミングでの補給を習慣にしましょう。

    • 特に高齢者は喉の渇きを感じにくくなるため、意識的に時間を決めて水分補給を心がけてください。

 

3.「どのように」飲むか:ゆっくりと吸収の良い温度で

  • 冷たすぎる飲み物は胃腸に負担をかけることがあります。常温に近い温度のものが、体に吸収されやすくおすすめです。

  • 一気に大量に飲むのではなく、ゆっくりと時間をかけて飲むことで、効率的に水分が吸収されます。

 

夏を元気に乗り切るための生活習慣のヒント

水分補給だけでなく、日々の生活習慣も隠れ脱水熱中症予防には欠かせません。

 

  • 適切な室温管理: エアコンは適切に使い、室温を28℃程度に保ち、湿度も50~60%を目安に設定しましょう。扇風機やサーキュレーターを併用すると効率的です。

    • 「室内でも安心できない!エアコンと扇風機の賢い使い方で熱中症予防」

 

  • 規則正しい食事: バランスの取れた食事で、水分や電解質、ビタミンなどをしっかり摂りましょう。

 

  • 十分な睡眠: 疲労は脱水症状を悪化させる要因になります。質の良い睡眠を心がけてください。

 

静岡ひかり医院について

静岡ひかり医院は、静岡市に根ざした地域のかかりつけ医です。内科全般の診療に加え、特に生活習慣病の予防と管理に力を入れています。当院は眼科も併設しており、内科と眼科が密に連携することで、糖尿病や高血圧など、全身の健康状態と目の健康が密接に関わる疾患の早期発見と適切な治療をスムーズに行うことができます。

院長は長年の臨床経験を持つ総合内科医として、急性疾患から慢性疾患まで幅広く対応しております。地域の皆様が安心して受診できるよう、丁寧な説明と患者様一人ひとりに合わせた医療を提供することを心がけています。

健康に関するお悩みや、気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

【当院の基本情報】

  • クリニック名: 静岡ひかり医院

  • 所在地: 〒422-8021 静岡市駿河区小鹿429-1

  • 電話番号: 054-288-6969

  • 診療時間:

    • 月~金:8:30~11:30 / 13:30~16:30

    • 土曜:内科午前診療8:30〜11:30、午後診療は完全予約制の面談のみ

    • 休診日:日曜・祝日

  • アクセス: JR東静岡駅より車で約7分、またはバス「小鹿公民館前」下車から徒歩約2分

  • Webサイト: [静岡ひかり医院 公式サイトへ]

    当院の診療方針や設備、医師紹介など、さらに詳しい情報はこちらのWebサイトをご覧ください。

 

監修:静岡ひかり医院  内科医 荻野修平

 

【参考資料】

 厚生労働省「熱中症予防のための情報・資料」 環境省「熱中症予防情報サイト」 PubMed Central (PMC)「脱水の診断と管理における新たな展望」

 

【免責事項】 このブログ記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状の診断や治療を代替するものではありません。ご自身の体調に不安がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。

 

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