秋の味覚「きのこ」は万能薬?内科医が教える健康効果と食べ方
執筆・監修:荻野 修平(医師)
専門分野:予防医学、栄養学、内科全般
秋の味覚「きのこ」は万能薬?
秋になり、スーパーの店頭にも様々な種類のきのこが並ぶようになりました。 きのこは低カロリーで食物繊維が豊富、さらにビタミンやミネラルもバランス良く含まれており、まさに「万能薬」とも言える健康食材です。
今回は、内科医の視点から、きのこが持つ驚きの健康効果と、効果的な食べ方について解説します。
きのこがもたらす3つの健康効果
1.免疫力の向上:
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きのこに多く含まれるβ-グルカンという成分は、免疫細胞を活性化させる働きがあることが知られています。これは、体内に侵入した病原菌やウイルスを排除するマクロファージやNK細胞の働きを助け、風邪などの感染症にかかりにくい体づくりをサポートします。
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▶腸内環境と免疫力の関係はこちら: 「腸内環境がカギ!内科医が教える免疫力と健康な体づくり」
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2.腸内環境の改善:
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きのこの食物繊維には、水溶性と不溶性の両方がバランス良く含まれています。これらの食物繊維は、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えます。これにより、便通が良くなるだけでなく、免疫力の向上にも繋がります。
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▶食物繊維の重要性はこちらでも解説しています: 「秋の健康診断、怖い数値にサヨナラ!内科医が教える生活習慣病の予防法」
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3.生活習慣病の予防:
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きのこは低カロリーでありながら、しっかりとした噛みごたえで満腹感を得やすいため、食べすぎを防ぐ効果があります。また、コレステロールや血糖値の上昇を抑える働きも期待できます。特に、きのこに豊富に含まれるビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。
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▶食欲コントロールについてはこちら: 「食欲の秋、食べすぎ注意!内科医が教える健康的な食欲コントロール術」
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内科医が教える!効果的なきのこの食べ方
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加熱して食べる: きのこの細胞壁は硬いため、加熱することで有効成分が溶け出し、より効率的に栄養を摂取できます。
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冷凍保存もOK: 冷凍することで細胞壁が壊れ、栄養成分が溶け出しやすくなります。使うときは、冷凍したまま調理するのがおすすめです。
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汁物にする: 水溶性食物繊維やうまみ成分が溶け出すため、スープや味噌汁に入れるのがおすすめです。
静岡ひかり医院からのメッセージ
きのこは、手軽に美味しく摂り入れられる健康食材です。日々の食事にきのこをプラスして、健康な体づくりを始めましょう。もし、ご自身の食生活や健康状態についてご不安な点がありましたら、ご相談ください。
静岡ひかり医院について
静岡ひかり医院は、内科医が生活習慣病の予防と管理を、眼科専門医が目の健康をサポートするクリニックです。
【参考資料】
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文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」:https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
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厚生労働省「食事のバランスガイドについて」:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html
【免責事項】 このブログ記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状の診断や治療を代替するものではありません。ご自身の体調に不安がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。