「冷えは万病のもと」は本当?内科医が教える体の冷えが引き起こす不調と対策
執筆・監修:荻野 修平(医師)
専門分野:予防医学、栄養学、内科全般
「冷え」は単なる寒さではない
涼しくなって過ごしやすくなった反面、「手足が冷たい」「お腹が冷える」といった不調を感じていませんか? 一般的に「冷え性」と呼ばれますが、医学的には「体の冷え」は、血行不良や自律神経の乱れが原因で、体温調節機能がうまく働いていない状態を指します。
今回は、内科医の視点から、体の冷えが引き起こす様々な不調と、予防医学の観点からできる具体的な対策を解説します。
冷えが引き起こす3つの不調
冷えを放置すると、単に「寒い」だけでなく、以下のような様々な不調の原因となります。
1.免疫力の低下:
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体温が1℃下がると、免疫力が約30%低下すると言われています。体が冷えると、免疫細胞の働きが鈍くなり、風邪などの感染症にかかりやすくなります。
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▶腸内環境と免疫力の関係はこちら: 「腸内環境がカギ!内科医が教える免疫力と健康な体づくり」
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2.肩こり・頭痛・腰痛:
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体が冷えると、血行が悪くなり、筋肉が硬直します。これにより、肩こりや頭痛、腰痛といった症状が悪化することがあります。
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▶季節の変わり目の不調についてはこちら: 「季節の変わり目に要注意!内科医が教える肩こり・頭痛の意外な原因と対策」
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3.自律神経の乱れ:
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冷えは、体温調節機能の低下を通じて、自律神経のバランスを崩します。これにより、不眠やだるさ、イライラといった心身の不調を引き起こすことがあります。
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内科医が教える!冷えを改善する3つの習慣
冷えを改善するためには、日々の生活習慣が大切です。
1.体を温める「食事」:
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ポイント: 寒い季節は、体を温める効果のある食材を積極的に摂りましょう。根菜類(ごぼう、にんじん、生姜)や、体を温める作用のある香辛料(唐辛子、胡椒)がおすすめです。
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▶食生活の見直しについてはこちら: 「食欲の秋、食べすぎ注意!内科医が教える健康的な食欲コントロール術」
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2.「入浴」で体を温める:
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ポイント: ぬるめのお風呂(38〜40℃)に、ゆっくり15〜20分浸かるのが理想です。これにより、体の芯まで温まり、血行が促進されます。
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3.適度な「運動」:
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ポイント: 軽いウォーキングやストレッチなど、継続できる運動を習慣にしましょう。筋肉を動かすことで、体の熱が作られ、冷えの改善に繋がります。
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静岡ひかり医院からのメッセージ
「冷え」は、日々の生活で改善できることが多くあります。放置すると様々な不調の原因となりますので、早めの対策を心がけましょう。
もし、冷えや体調不良でお悩みでしたら、自己判断せずにご相談ください。
静岡ひかり医院について
静岡ひかり医院は、静岡市に根ざした地域のかかりつけ医です。内科と眼科を併設しており、内科医が生活習慣病の予防と管理を、眼科専門医が目の健康をサポートします。
【当院の基本情報】
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クリニック名: 静岡ひかり医院
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所在地: 〒422-8021 静岡市駿河区小鹿429-1
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電話番号: 054-288-6969
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受付時間:
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眼科: 月~金 8:30~11:30 / 13:30~16:30、土曜 8:30~11:30 / 13:30~16:30
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内科: 月・火・水 8:30〜11:30 / 13:30〜16:30、木・金 8:30〜11:30、午後診療は完全予約制の面談のみ
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休診日: 日曜・祝日
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アクセス: JR東静岡駅より車で約7分、またはバス「小鹿公民館前」下車から徒歩約2分
【参考資料】
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日本医師会「冷えは万病のもと」:https://www.med.or.jp/dl-med/people/plaza/525.pdf
【免責事項】 このブログ記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状の診断や治療を代替するものではありません。ご自身の体調に不安がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。